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【連載】歯磨き(ブラッシング)の目的を正しく理解していますか? (1)

福岡市東区青葉・土井で予防歯科に取り組む歯医者「青葉イーストコート歯科・こども歯科(ミスターマックス土井店 敷地内)」のブログです。


これはバイオフィルムです。お子様から、「どうして歯磨きしなくちゃいけないの?」と聞かれて、自信をもって正しく答えることができるお父さん・お母さんはどのくらいいらっしゃるでしょうか。

実際は、小さい頃からの習慣というだけで、明確な目的なく、何となく毎日歯磨きしているだけの方が多いのではないでしょうか。

そこで、歯磨き(ブラッシング)の目的を正しく知ってもらいたいと思い、連載していきたいと思います。

 

【連載】歯磨き(ブラッシング)の目的を正しく理解していますか?

(1)まずは、「プラーク」について正しく知りましょう。

歯磨きは「プラークコントロール」のため


結論から言います。

歯磨きはプラークコントロールのために行います。
「・・・プラーク?・・・コントロール?」と思ったあなたも大丈夫。

最後まで読めば、あなたもプラークコントロールを正しく理解し、自信をもって歯磨きできるようになります。

 

プラークとは「細菌の塊」


歯磨きの目的を聞くと、「食べカスを取るため」「歯の汚れを取るため」「食後にお口をスッキリさせるため」という答えが多いです。

でも、歯磨きの真の目的は「プラークコントロール」!

お口の中には、たくさんの細菌が生息しています。プラークはその細菌が集まって作られる細菌の塊です。

 

プラーク1mgに細菌10億個


何と、プラーク1mgに含まれる細菌の数は10億個に及ぶと言われています。

つまり、爪楊枝の先に見える程度のプラークでは、数百億個の細菌がウジャウジャいるということです。

 

バイオフィルム


ところで、「バイオフィルム」をご存知ですか?

バイオフィルムを分かりやすく言うと、台所の排水溝に見られる「ヌメリ」です。

そう、あのヌメヌメした気持ち悪いやつです。

そんなバイオフィルム、実はお口の中にも形成されるのです。

バイオフィルムは細菌同士が情報を伝達し合いながら生きています。

これが厄介なのは、集まった細菌が菌体外多糖と言うものを分泌し、まるでバリアのように覆っているため、細菌をやっつける貪食細胞や免疫を担当する抗体が細菌を攻撃できないことです。

 

プラークとバイオフィルム


お口にできるプラークを「デンタルプラーク」と呼びます。

デンタルプラークは、「口腔内に形成されるバイオフィルム」と定義されます。

つまり、広い意味ではプラークとバイオフィルムは同じと理解していただければ十分です。

 

デンタルプラークを退治するには


先ほど述べたように、デンタルプラークは菌体外多糖というバリアで覆われていて、細菌をやっつける役割を担う「免疫担当細胞」が活躍できません。

そのため、機械的にデンタルプラークを除去する必要があります。

それこそ、「歯磨き(ブラッシング)」なのです。

 

まとめ


  1. お口の中には、「デンタルプラーク」と呼ばれる細菌の塊が形成される
  2. デンタルプラークはバリアに覆われて守られているため、免疫担当細胞が攻撃できない
  3. デンタルプラークは機械的にこそぎ落とすしかないため、歯磨き(ブラッシング)が重要である

 

 

【連載】歯磨き(ブラッシング)の目的を正しく理解していますか?

(1)まずは、「プラーク」について正しく知りましょう。

 

(2)プラークを放置するとどうなるかを知りましょう。

 

(3)プラークには2種類あることを知りましょう。

 

(4)正しい知識でプラークコントロールに取り組みましょう。

 

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