- 2人に1人 は歯ならびに問題を抱えています。
- そのうち、自然にキレイになるのは、わずか 10人に1人 です。
歯がガタガタなのはスペース不足が原因
歯がキレイに並ばない主な原因は、 歯の並ぶスペースが足りない からです。そのため、成人になってから矯正する場合、その足りないスペースを生み出すためにほとんどの症例で健康な永久歯を抜いて並べる必要があります。
こども矯正の強みは「あごの発育を促す」ことができる
成人になってから行う矯正治療では、あごの発育が終了しているので「永久歯を抜く」ことでしか歯を並べるスペースを確保することができません。一方、あごが成長発育中の小児期であれば、 あごの発育を促すことで歯が並ぶスペースを拡大する ことができます。こども矯正の一番の強みはここにあり、歯ならびの問題が大きくなる前に治療介入することで、将来的な問題を最小限にすることができます。
下の前歯が永久歯に生え変わったら歯科医院でチェック
現実問題、歯ならびに問題を抱える子が自然に改善するのは10人に1人ですので、ほとんどの子は 放置されることによって更に歯ならびが悪くなる ということです。
歯ならびの診断・治療開始には適切な時期があります。
それは 下の前歯が永久歯に生え変わった頃 です。この時期になれば将来の歯ならびを予測ができるようになります。そのため、この時期に矯正検査を行い、治療の必要性を判断することが多いです。一方で、歯ではなくアゴに問題があるケース(受け口、アゴがずれている等)では、3歳頃から治療開始する場合もあります。
いずれにしても歯ならびの健全な育成に必要なことは、信頼できるかかりつけ歯科医院で定期チェックを受けて、長期にわたり一緒に取り組んでいくことです。残念ながら、歯ならびに問題があると分かっていながらも「様子をみましょう」と問題を先延ばしにする歯科医院が散見されます。子どもの矯正は 適切な時期に適切な介入すること が重要です。ご注意ください。
健全なアゴの育成のために「食育」をしよう
食育とは、「食に関する知識や興味・関心を育み、健康的な食生活を実践できる人を育てる教育」とされます。この内、アゴの発育を促して健全な歯ならびに繋がるものとして、当院では「前歯を使う食事」を推奨しています。食育と聞くと「何を食べさせるか」に意識が向く保護者は多いですが、歯ならびの観点では「何を食べさせるかよりもどう食べさせるか」が重要です。
同じお米を食べさせるのでもあえておにぎりにして海苔を巻くことで前歯で噛み切る動作が入ります。同様に、お肉を食べさせるのでもあえて面倒なチキンバーを選ぶことで前歯を使います。簡単に言うと、本人にとって「食べにくいもの」がアゴの発達に有効だということです。
よく噛むようにと「固いもの」を与える必要はありません。それよりも、前歯をつかうものや柔らかくても咀嚼回数が多いものを選びましょう。矯正治療はきれいな歯ならびに導く一要素でしかありません。 毎日の食事こそお子さまの歯ならびを作る一番の要素である ことを忘れないでください。