福岡市東区青葉・土井(ミスターマックス土井店敷地内)で予防歯科に取り組む歯医者「青葉イーストコート歯科・こども歯科」のブログです。
先日、『初期むし歯は治る』というお話をしました。
初めて聞いた方は驚かれたのではないでしょうか。
今日はそのメカニズムについてお話ししたいと思います。
ミネラルのチカラ
私たちのお口の中は常に唾液で湿潤状態にありますが、その唾液中にはたくさんのミネラルが踏まれています。
ミネラルを多く含んだ唾液が歯のエナメル質(歯の一番外層)に触れると、ミネラル(リンやカルシウム)が分子レベルで歯質内に出たり(脱灰)入ったり(再石灰化)する現象が起きます。
歯の表面はいつもミネラルの動きで状態が揺れ動きながら安定しているのです。
そして、何かしらが原因でこのバランスが崩れた時にむし歯になってしまうということです。
フッ素パワー
このバランスが崩れかけた頃に再石灰化させるのに一躍買うのが、先日のブログにも書いたフッ素なのです。再石灰化治療とは奪われてしまったミネラルをフッ素などを用いて再び補うものです。
『むし歯の治療』=『削って詰める』と思われがちですが、この初期むし歯の再石灰化を促進し、健全な歯質に戻すこと『最高のむし歯の治療』と言えるのではないでしょうか。
再石灰化が間に合わない場合もあります・・・
もちろん歯に穴が空いてしまうような、深部までむし歯が達してしまったものは再石灰化が期待できないので、むし歯を削って治療しなければなりません。
一度削ってしまった歯は元に戻ることはなく、削っていない歯よりも将来的に何かしらのトラブルを起こしてしまう可能性があります。
再石灰化が可能な時期に適切な対処、指導を行っていくことこそが、患者様にとって最高のメリットだと考えます。