福岡市東区青葉・土井で予防歯科に取り組む歯医者「青葉イーストコート歯科・こども歯科(ミスターマックス土井店敷地内)」のブログです。
さて、いよいよ最終回です。
これまで歯科医師の開業パターンを2つお話してきました。
最後にご紹介するのは、最近急増中の「棚ぼた?開業」パターン開業です。
新・棚ぼた?歯科医院もらったよパターン
これ、最近増えています。
歯科業界の厳しさが叫ばれる現在、御子息に歯科医院を積極的に継承しようという院長先生は減少傾向にあるようです。
世の中にはたくさんの職種があります。
身を以て体験している厳しい業界に、可愛い我が子を投げ込むのには少なからず抵抗があるのでしょう。
しかし、そうなると「大切な患者さまはどうなるのだ」という問題が浮上します。
後継者問題
近年問題となっているのは後継者問題。
跡取りがいないのです!(ご子息を歯科医師にしたくないという先生も意外と多いです)
歯科医業は職人仕事の側面があります。
長年の労働で目や腰を痛め、思うように仕事ができず体力的にも限界。
継承する息子はいない。
もういっそ閉院して引退してしまいたい。
でも、これがなかなかできないのです。
なぜなら、長年に渡って自分を慕って通ってくれた患者さまを放ってはおけないからです。
自分が辞めたら誰が診るのでしょう?
他の歯科医院を紹介しようにも、それぞれの患者様がどの歯科医院と相性が良いのか分かりませんし、なにより患者様の信頼を裏切るようで閉院できない。
その結果、老体にムチ打ってズルズルと・・・な、先生も多く存在するのです。
win-winな医院承継
こんなとき、信頼できる勤務医がいたらどうでしょう。
自分の治療方針を理解・実践してくれて、患者様からも慕われているような勤務医。
血のつながりはなくとも、弟子でもあり、可愛い後輩です。
「私の患者さんをどうぞよろしくね」と破格の条件で医院を譲渡することを考える院長先生は多く存在します。
一方、勤務医からしてみれば嬉しい誤算です。
だって、もうじき莫大な借金を抱えて独立し、患者様ゼロから再スタートしなくてはと考えていたのですから。
前回お話ししたように、長く経営を成り立たせてきた歯科医院を引き継げることは、大きなアドバンテージがあるのです。
もちろん、実の子供ではないですから、多少の金銭の授受はあるでしょうが、一から自分で歯科医院を立ち上げることを思えば安いものです。
勤務医からすれば、予期せぬ「棚ぼた?」でありがたいお話と言えます。
まとめ
ここまでのまとめです。
勤務歯科医師が歯科医院開業へと至る大多数パターンは、
①周りからのプレッシャーにせかされるように開業せざるを得なかったパターン
②親の歯科医院をもらいましたパターン(親の協力もあって歯科医院移転開業しましたパターンも含む)
③勤めていたらタイミング良く歯科医院をもらっちゃいましたパターン
この、3パターンでした。
街を見渡せばたくさんの歯科医院があります。
そして、その歯科医院には、それぞれのドラマがあります。
皆さんが、一生通いたいと思えるような素敵な歯科医院と巡り会えることを願っています。