福岡市東区青葉・土井で予防歯科に取り組む歯医者「青葉イーストコート歯科・こども歯科(ミスターマックス土井店敷地内)」のブログです。
気にしている人も多いであろう「口臭」について興味深い調査結果が出ました。
口臭について調査を行ったのは、公益社団法人日本歯科医師会。
言わずと知れた、歯科医師で構成される日本最大の組織です。
口臭に関するアンケート結果
日本歯科医師会が10代~70代の男女1万人に「口臭」についてアンケートを行いました。
調査結果によると、
まず、「口臭」はお口の悩みの第3位(27.1%)でありました。(ちなみに、第1位は「ものが挟まる」(43.2%)、第2位は「歯の色」(32.7%)でした。)
その中で、20代では3人に1人が口臭を気にしているとの結果も。若い方のほうがエチケット等に敏感だということでしょうか。
口臭の悩みには男女差あり
また、興味深いことに、高年齢になるに従って、男性は口臭を気にしなくなり、女性はより気にするようになるという結果が。
なんとなく分かるような気もしますね。
歯科医師として、最も気になった結果がこれ
「口臭は口の中の病気が原因と7割の人が理解しているにも関わらず、実際に歯科医院に行くのは1割未満であった」
口臭の原因は食べ物だけではありません。
代表的なものとして、虫歯や歯周病、入れ歯、お口の乾燥。更には、内臓の病気が口臭の原因になることもあります。
これらは、歯科医院や内科医院で治療をしなければ改善できないのです。
アンケート結果では、口臭対策として、「歯を磨く」(66.0%)、「ガムやタブレットをかむ」(51.8%)、「うがいをする」(38.4%)が挙げられていましたが、これらは対処法(一時的な対処、その場しのぎ)であって、原因療法(そもそもの原因を改善すること、根本的解決)ではありません。
口臭に限らず、虫歯や歯周病、かみ合わせなどなど他の歯科の病気でも同じような結果になるだろうと推測します。
やっぱり歯科医院は「行きたくない場所?」
歯科医師としては、「どうして歯科医院に行って相談してくれないのだろう?」と不思議に思います。こんなにも歯科医院は至る所に存在するわけで、歯科医院は身近な存在であるはずなのに。
でも、これって、歯科医師の勘違いなんですよね、きっと。
皆様にとって、歯科医院って「こわい」、「削られる」、「なかなか終わらない」といったマイナスなイメージが強い場所なのでしょう。「気軽に立ち寄るなんてとんでもない」「行かずに済むなら一生行きたくない」というのが皆様の本音かもしれませんね。
歯科医院が皆様にとってネガティブな場所になってしまったのには、歯科医師にも責任があります。
治療が終わってやっと健康なお口になったのに、「何かあったらまたおいで」と、また不健康になるまで患者様を放置してきた事実があります。
歯科医師自身が、歯科医院を「悪くなったものを治す場所」といつのまにか考えていたのかもしれません。
変わり始めた歯科医師の役割
しかし現在、世界規模で歯科医師の仕事は大きく変わりつつあります。
真の歯科医師の職務とは、「患者様のお口の健康を通して、生活の質(QOL)を高め、人生をより豊かなものにしてもらうサポートを行うことである」と考えられるようになってきました。
つまり、「悪くなったところを治す」だけでなく、お口の健康を守るために患者様に助言し、支え、励まして、共にお口の健康を守っていくことが歯科医師が真に取り組むべきことなのです。
まとめ
それを分かりやすく表現したのが、「予防歯科」です。
予防歯科こそ、「歯科医院に気軽に立ち寄る」「悪くならないために相談する」歯科医院のあるべき姿なのかもしれません。
それが達成されれば、先述した「分かってはいるけど歯科医院には行かない」という9割の患者様が5割、3割、0割と減っていくに違いありません。
その場しのぎの治療ではなく、10年、20年先を見据えた総合的な歯科治療を提供してこそ、歯科医院が皆様から信頼され、身近に感じていただける唯一の方法だろうと思います。
「青葉イーストコート歯科・こども歯科(ミスターマックス土井店敷地内)」は、まさにそういった存在でありたいと考えています。
そのためには、まず私たち自身が正しい知識と高い技術を身につけ、安心して任せて頂ける歯科医師とならなくてはなりません。
もっともっと成長していけるように貪欲に研鑽を続けたいと思います。