福岡市東区青葉・土井・糟屋・久山でマウスピース矯正(インビザライン)なら青葉イーストコート歯科・こども歯科にお任せください。本日もインビザラインについて解説します。
インビザラインで歯並びを整える過程で、ほうれい線が目立つようになったと感じる人がいるかもしれません。ほうれい線は顔の印象を左右する要素の一つで、特に矯正中に気になる場合はその原因を理解し、適切なケアを行うことが大切です。このコラムでは、ほうれい線の基本情報からインビザラインとの関係、具体的な原因を詳しく掘り下げます。美しい歯並びと若々しい表情を両立するためのガイドとして、ぜひ活用してください。
1. ほうれい線の概要:その正体と一般的な原因
ほうれい線とは、鼻の両脇から口角の外側にかけて走る溝のことで、医学的には「鼻唇溝」と呼ばれます。シワとは異なり、頬と口周りの皮膚の境界線として自然に存在するものですが、目立つと老けた印象を与えることがあります。近年では、20代前半の若い世代でもほうれい線を気にする人が増えており、年齢だけでなくさまざまな要因が影響します。
一般的な原因
・肌の老化:加齢によりコラーゲンやエラスチンといった肌の弾力を支える成分が減少し、頬のたるみが進行。重力の影響で皮膚が下がり、ほうれい線が深く見えることがあります。
・乾燥:肌の水分量が不足すると、表面のハリが失われ、細かな溝が目立ちやすくなります。特に冬場やエアコンの効いた環境では乾燥が進みがち。
・生活習慣の乱れ:睡眠不足、ストレス、栄養バランスの偏り(特にビタミンCやタンパク質の不足)は、肌の再生力を低下させ、ほうれい線を強調する要因に。
・メイクやスキンケアの負担:過度なクレンジングやファンデーションの厚塗りは、肌に摩擦を与え、たるみを助長する可能性があります。
・姿勢や表情の癖:頬杖をつく、スマホを長時間見る下向き姿勢、片側だけで噛む癖などは、顔の筋肉バランスを崩し、ほうれい線を深めるリスクを高めます。
ほうれい線と現代のライフスタイル
スマートフォンの普及により、前傾姿勢で画面を見る時間が長くなり、顔の下半分の皮膚が引っ張られることでほうれい線が目立ちやすくなっています。また、マスク生活の影響で表情筋を使う機会が減り、頬の筋力が低下する「マスク老け」も注目されています。これらの現代特有の要因は、矯正中かどうかに関わらず、ほうれい線のリスクを高めるため、早めの対策が重要です。
2. インビザラインでほうれい線が目立つ3つの原因
インビザライン矯正中にほうれい線が気になる場合、以下のような原因が考えられます。それぞれの背景を詳しく見ていきましょう。
1) 抜歯による口周りの変化
インビザライン治療では、歯並びを整えるために抜歯が必要なケースがあります。特に出っ歯や重度の叢生(歯のガタつき)を矯正する場合、スペース確保のために小臼歯を抜くことが一般的です。この抜歯がほうれい線に影響を与えることがあります。
なぜ抜歯でほうれい線が目立つのか?
・唇のサポート変化:出っ歯の場合、前歯が唇を前方に押し出しているため、口元に張りがあります。抜歯後、歯列が後退すると、唇を支える力が減少し、口周りにわずかな隙間やたるみが生じる。これがほうれい線の溝を強調する要因に。
・頬のボリューム変化:抜歯スペースを閉じる過程で、頬の皮膚が内側に引き込まれるような感覚が生じることがあり、特に頬骨の高い人ではほうれい線が目立つ場合も。
・一時的な影響:抜歯直後は歯列が安定していないため、口元のバランスが変化し、ほうれい線が気になる時期が続く。ただし、治療が進み、咬合が整うと自然に改善する場合も多い。
抜歯の影響を最小限にするには
抜歯の必要性は、3Dシミュレーションを用いた精密な診断で判断されます。すべてのケースで抜歯が必要ではなく、非抜歯で進められる場合もあるため、事前に複数の歯科医師の意見を聞く(セカンドオピニオン)のが賢明です。また、抜歯後の口元変化が気になる場合は、矯正終了後にリップフィラーやヒアルロン酸注射といった審美治療を検討する人もいます。ただし、これらの施術は矯正医と連携して計画的に行う必要があります。
2) 矯正期間中の加齢による影響
インビザラインの治療期間は、部分矯正で約6か月~1年、全体矯正で1.5~2.5年程度かかることが一般的です。この間に年齢を重ねることで、自然な老化現象としてほうれい線が目立ちやすくなることがあります。
老化がほうれい線に与える影響
・肌の弾力低下:30代以降はコラーゲンやエラスチンの生成が減少し、肌のハリが失われがち。これにより、頬の皮膚が重力に逆らえず、ほうれい線の溝が深く見えるようになります。20代でも、ストレスや紫外線ダメージが重なると同様の影響が。
・脂肪層の変化:年齢とともに頬の脂肪が減少し、顔のボリュームが失われることで、ほうれい線が目立つケースが増えます。特に痩せ型の人はこの影響を受けやすいです。
・間接的な印象の変化:インビザライン自体がほうれい線を直接的に引き起こすわけではありません。しかし、歯並びが整うことで顔貌が変化し、治療前後で顔の印象が異なるため、「矯正のせいでほうれい線が目立つ」と感じる人がいるのです。
老化対策の重要性
矯正期間中は、肌の老化を遅らせるケアが特に重要です。例えば、ビタミンCやレチノール配合のスキンケア製品でコラーゲン生成を促したり、SPF50の日焼け止めで紫外線ダメージを防いだりする習慣が効果的。食事面では、コラーゲンペプチドやオメガ3脂肪酸を積極的に摂取することで、肌の内側からのサポートが期待できます。また、定期的なフェイシャルマッサージで血行を促すのも、肌のハリ維持に役立ちます。
3)表情筋の衰えによる影響
インビザライン矯正中、マウスピースの装着による違和感や歯の移動に伴う変化が、表情筋の使用に影響を与えることがあります。これがほうれい線の目立ちやすさにつながるケースも。
表情筋が衰える仕組み
・咀嚼の変化:矯正中は歯の移動による軽い痛みや、マウスピースの厚みによる違和感から、硬い食べ物を避ける傾向があります。例えば、ナッツやステーキを控え、柔らかい麺類やスープを選ぶ人が多いですが、これにより咀嚼筋(咬筋や側頭筋)が十分に使われず、衰えることが。
・口元の動きの制限:マウスピースを装着していると、無意識に口を大きく動かすことを避けたり、笑顔が控えめになったりすることがあります。この表情の抑制が、口輪筋や頬筋の筋力低下を招き、頬のたるみを助長。
・一時的な影響:矯正初期やマウスピース交換直後は違和感が強いため、咀嚼や表情が制限されやすいですが、慣れてくると自然に改善するケースも多いです。
表情筋と全身の関連性
表情筋の衰えは、顔だけでなく首や肩の筋肉とも連動しています。例えば、猫背やスマホ首(前方頭位姿勢)は、顔の筋肉に余計な負担をかけ、ほうれい線を深める一因に。矯正中は、全身の姿勢や筋力バランスを意識することで、顔の印象をより若々しく保てます。また、ストレスが溜まると無意識に歯を食いしばる癖(クレンチング)が強まり、咬筋の過緊張から逆に頬がこわばり、ほうれい線が目立つ場合も。リラックスを心がけることも重要です。